昨日メルカリアッテのサービス提供の終了のニュースが流れました。
メルカリアッテは地域のコト・ヒトをマッチングするための地域のコミュニティサービスであり、
地域コミュニティサービス好きな私としては何だか残念です。
そういえば、メルカリアッテは外国語学習マッチングアプリ開発のフラミンゴとの連携を今年初旬に発表していましたね。
2018年3月現在ではダウンロード数は750万ほどあったそうで、ユーザー数が伸びていなかったわけではないようですね。
メルカリ本体の上場に向けた法令遵守の徹底かなんても騒がれていたりします。
今のメルカリのリソースを徹底的に利用することができれば、日本で地域コミュニティサービスとして、No1になれたのではないかと思っています。
もしかしたら日本人の慣習などによりレイトマジョリ層までにはリーチし、利用してもらうことができないと判断したのか。
もしそうだとしても地域コミュニティサービスのマーケットを広げる意味でもっと頑張ってほしかったといったのが個人的な感想です。
さて、本当に地域コミュニティは日本では流行らないのか?
今回は現在日本には地域コミュニティサービスはどんなサービスがあるのか、そしてその特徴などを紹介していきます。
- マチマチ
- ジモティー
- Place(おまけ)

Contents
マチマチ
最近だと目立ったプレスリリースが上がっていなかったのですが、こちらが少し参考になるかと思います。
地域限定のFacebookと謳っています。マチマチの特徴はやはり行政を巻き込んだアライアンス力なのかと思っています。
既に首都圏を中心に10近くの自治体と提携し、2018年中に100自治体と提携する予定のようで、これはさすがの大人プレーだなと思いました。おそらく学生ベンチャーだとここまで展開するのは難しく、ここまでできたのは代表者の実績や投資家、人脈があってのここまでの提携なのかと思っています。
また、ユーザー数の20%が50代以上っていうのも驚きでした。ここまでの割合も占めているのもやはり自治体との提携が活きているのかと思います。
ローンチ当初は住所確認を経て参加できるオンライン・コミュニティーというコンセプトだったが、現在はここを少し緩めている。郵送による住所確認をはぶき、SMSによるケータイ番号の認証だけと比較的シンプルな登録制へ移行している。米国のご近所SNS「Nextdoor」を参考にして考えたポリシーだったが、日本では郵送による身元確認は離脱率が高すぎたということのようだ。
この当たりもスピーディーに対応しており、ベンチャー感がありますね。
仮説し、とりあえず出してみて、ユーザーのリアクションを見て、改修することを高速回転でできるかどうかが成長のポイントですからね。
・ジモティー
地域の掲示板サービスであるジモティーは2011年11月にサービス提供し始め、6年が経ちます。ユーザー数は750万人と言われています。地域のオンラインコミュニティーとして機能するWeb掲示板の「ジモティー」です。無料で利用でき、指定した地域の情報のやりとりができます。「売ります・あげます」のカテゴリーでは、家具や家電、自転車、生活雑貨など多くのものの売買や譲渡ができます。「ユーザー数が750万人ということもあり、本当に豊富な情報があります。また、”0円”というカテゴリーがあるので無料のものも探しやすいです」
*ユーザー数が750万であれば、メルカリアッテの方がユーザー数は実質多いということになりますね。
(*ユーザー数とは、1人1人のユーザーを識別するのではなく、Webサイトの閲覧に利用しているブラウザを識別しているということになります。)
こちらもマチマチ同様、最近は目立ったプレスリリースないです。
cmを結構出していて、ユーザー数も増えているようですが、キャストが有名人ではないので、なんだかインパクトにかけるというのが正直なところです。
最新の記事になります。
ちなみに代表取締役2名体制にしたようですね。
【おまけ】
・place
こちら知らない人も多いのではないでしょうか。
2015年に設立した会社のようで、おそらく大きな資金調達はされていないのかと思います。
特徴としては、PLACEはニックネームを推奨しており、トピック形式になっている点があります。
ダウンロードしてみようと思ったのですが、なぜか日本のアップルストアでダウンロードできないようです。
上手くいってないのですかね。
ドリコムもクラシファイドに参入し撤退していた
物々交換に特化したClipというサービスを2016年2月にローンチしていましたが、2017年11月に終了しております。
どこまで力を入れていたかわかりませんが、ドリコムは上場している企業であり、この領域の難しさを物語っているのではないでしょうか。そうだとしたらメルカリアッテも上場に向けた法令遵守の徹底というよりは実はサービス自体の難しさを感じていたのかもしれませんね。
地域コミュニティサービスをやる上で押さえておくポイント
- ユーザーに対してのインセンティブ設計が重要
- コミュニティマネージャーの存在が必要不可欠
- 芽が出るには長期戦になるので資本力が必要
1.ユーザーに対してのインセンティブ設計が重要
近所の情報を知りたい、近所の人と知り合いたいといった目的で利用する人が主だと思いますが、
この情報を投稿するインセンティブをいかにつくるかが大事だと思っています。
マチマチのサービスにユーザーとして入っていたのですが、◯◯保育園の園長が最悪、◯◯の歯医者は最悪など地元のお店の悪口のようなコメントを見る機会があり、こんな投稿をする人とは関わりたくないなと思ってしまいました。
良い、悪いの判断で定量的にできる部分であるとわかりやすいのですが、好き嫌いの判断は人それぞれ違うので、このように感情的に書かれてしまうと事実はどうなのかわからず、地域のお店もこのように投稿しているユーザーもあまり良い印象にならないため、ちょっと考えた方が良いのではと思います。
2.コミュニティマネージャーの存在が必要不可欠
コミュニティマネージャーはまだ日本では馴染みがないと思いますが、アメリカでは随分前から注目されている職種の一つです。
- 顧客エンゲージメント:顧客が企業とつながる「場」を提供する。
- 顧客の声の収集:自社が提供する商品やサービスについて、顧客からのフィードバックを収集し、新規商品/サービスの開発や既存商品/サービスの改善につなげる。
- 顧客とのコラボレーション:企業が顧客の協力を得、双方のメリットにつながる新しいアイデアや、問題に対する解決策を編み出す「場」を提供する。
- エバンジェリズム:エバンジェリスト(ファン)を見つけ、つながりを深める。また、新たなファンの育成に努める。
- ロイヤルティ向上:顧客との意思疎通をよくすることで、ロイヤルティを高める。
どのサービスでもコミュニティマネージャーの存在は今後必要不可欠な存在になってくると思うのですが、
特に地域コミュニティサービスはコミュニティマネージャーが人との出会いの場をつくったり、サービス、地域のロイヤリティを高めることワークする条件になってくるかと思います。イメージとしては、市区町村の行政がやっていることを積極的にやっていくイメージかと思います。
3.芽が出るには長期戦になるので資本力が必要
アメリカのNextdoorというクラシファイドのサービスは有名で、アメリカの全土の60%のエリアで展開しています。
Nextdoorの公式なユーザー数に関しては公表されていませんが、2016年6月のThe Vergeの報道では、「10万以上のコミュニティに1000万以上のユーザーがおり、アメリカで最も大きいSNSの一つに成長している」と見積もる記事もあります。
サービス展開が2011年10月で6年ほど経過し、ここまでの規模になってきました。
mixiのようにいっきにスケールするSNSもあると思いますが、地域SNSは5年以上かけジワジワ種まきをする必要があるのではと思っています。