なんだか今日はベンチャー界隈が軽くざわついているようですね。メルカリが自動車SNSのCARTUNE運営のマイケル株式会社を買収したからです。
簡易株式交換によるマイケル株式会社の完全子会社化に関するお知らせ
メルカリが車のコミュニティ「CARTUNE」運営を約15億円で子会社化
「パーツの売買はカスタマーサポートの体制などをしっかり整えないと、ユーザーにとって不安の残る形でしか提供できない。サービス間で何か連携できたらいいねという話は以前から出ていたけれど、メルカリが決済やサポート体制なども含めてCtoCのコマースをやっていく上でのアセットを持っていた点が(マイケルにとっては)重要だった」(福山氏)
15億ということで、創業者の福山氏には6億強が入る見込みですね。設立から2年経たずして、10倍以上の企業価値を上げたというのはすごいですね。また、売上0でもここまでのバリュエーションが出せるのが、スタートアップの特徴でもありますね。アクハイアー的な意図があるような買収か思いますが、DMM然り、メルカリ然り、メガベンチャーの勢いは凄いですね。MixChannelと同じようなサービスを立ち上げルことができると考えると15億でも安いのかもしれませんね。ちなみにMixChannelのユーザー数は1000万人を超えているようです。
ウェルカムー。福山さんと一緒にクルマ・パーツ周りを強化していきます! ほんと楽しみ https://t.co/LM24RpcZLV
— 山田 進太郎 (@suadd) 2018年10月18日
CARTUNEがメルカリグループの一員に!福山さんも最高だし、メルカリとしても車関係は強化していきたいです!
メルカリが約15億円でカスタムカー好きコミュニティ「CARTUNE」運営を買収 https://t.co/QRCgUNUNCb— 小泉 文明/Fumiaki Koizumi (@Koizumi) 2018年10月18日
ということで今回はマイケルの買収が盛り上がっているので、CARTUNEのサービスを紹介、分解をしていきたいと思います。対抗馬は厳密には違うのですが、CARTUNEは今後車パーツ販売も展開していくということで、モタガレを対抗馬として比べていきたいと思います。厳密にいうとCARTUNは車好きのSNS、モタガレは車のECです。
それではCARTUNEとモタガレを比べていきましょう!
CARTUNE
2016年12月設立のマイケル株式会社が運営している車好きコミュニティ。マイケルはコミュニティサービスをつくる会社、「Community Builder」として紹介されています。
「MixChannel」生みの親の新たな挑戦は“車”のコミュニティ「CARTUNE」、1.1億円の調達も
福山氏がそう考える根拠は大きく3つだ。1つ目は「活発なパーツ売買」。フリマアプリやオークションサービスでは、車のパーツの取引は非常にアクティブなのだそう。パーツの中古売買市場は、約600億円で、直近の3年で10%成長。またワンオフ品と言われるような一品モノのカスタムパーツなどは今CtoCでの取引が多いという。2つ目は車を趣味にする人達が「イベント・リアル体験文化」を持っていること。例えばアフターパーツの商業イベント「東京オートサロン」には、3日で32万人が来場するし、カスタムカーの展示イベント「スタンスネイション東京」には、1000台の出展があり、単日で2万人が来場している。
そして3つ目が「名車のリバイバル」。メーカー側も往年の名車の純正パーツを再販売するなどしているそうで、ファンの付いている車種に関しては「長く乗る」というカルチャーがあるという。「あくまで趣味としての車好きだけで言っても250万人ほどの規模。そういう人達の情報交換の場を作るのがCARTUNEの目標だ」(福山氏)
2018年1月の時点で10万ダウンロードが65万に達しているようですね。車の若者離れがあるとは言え、車好きは尚もおり、その熱量も強い印象。Cartuneの強みは、3つあり、1.機能がシンプルなこと、2.写真を軸にしたジャンル特化型CGM、3.ナンバープレート自動消去機能があると思います。
機能がシンプルなこと
画像や文章の投稿、コメント、フォロー、いいねが気軽にでき、シンプル。
写真を軸にしたジャンル特化型CGM
流行りのInstagramのUI。自分の車をこどものように人に見せたい欲求を実現している。(参考:RoomClip)
ナンバープレート自動消去機能
自分の車の画像をUPする際にナンバープレートが出るのに抵抗がある人に対して、簡単に自動で削除できる機能。これはかなりの利用率があるようです。
車のパーツのアフィ狙いかなという思っていましたが、メルカリの買収を機に積極的にパーツ以外の本体の車自体を販売していくかもしれませんね。
すると「オフ会やりました」と参加者が投稿してくれた。その投稿をみた別のユーザーが「俺もやりたい!」とどんどん広がっていきました。真のクルマ好きのコミュニティがちゃんとできているんだと認識できた出来事でした。
モタガレ
2015年12月設立のMiddleField株式会社が運営の車のEC。
クルマのアフターパーツを扱うカタログECサイト「Garage」運営が2.5億円を資金調達
最近こんなプレスも出てましたね。
日本最大級の自動車アフターパーツEC「モタガレ」中古カスタムカー販売を開始!!
従来型の同じ車種が羅列され自分のお気に入りの中古車や良い車を探しずらい既存の中古車販売WEBサイトには無い「ワクワクする中古車さがし」をコンセプトに、楽しく中古車を探して購入してもらう中古車販売サービスになっています。
そうなんです、MiddleField株式会社はモタガレ以外にもカスタム中古車販売サイト「Garaze」というサービスもやっているのです。
パーツはモタガレで売り、モタガレを基にガレージで本体の車を売っていくモデルですね。
中古車とはいえそれなりに高額の車が多いですね。どれくらい売れているのか気になります。
【MaaSベンチャー】カスタムパーツはアジアからの強いニーズがある…MiddleField CEO 中山翔太[インタビュー]
中山氏:そうですね。パーツメーカーはすごい技術を持っているのに、なかには業界の先行きを不安視して諦めムードのような人もいます。けれど、僕らからしたらまだまだチャンスがあるし、何よりもいま、海外からの日本のパーツの需要がすごく高いんです。中古車がどんどんアジアに輸出されているので、日本のパーツが欲しい人がいっぱいいます。
9月に早速始めてますね。
日本最大級の自動車アフターパーツEC「モタガレ」海外からの通販購入対応開始!!
車メディアサービス比較図
CARTUNE | モタガレ | |
会社設立日 | 2016年12月 | 2015年12月 |
サービスコンセプト | 車のカスタム/ドレスアップならCARTUNE(カーチューン) | 車のパーツ通販、カスタム情報日本最大級! |
マネタイズ | アフィリ(自動車パーツ) | アフィリ(自動車パーツ) |
分野 | メディア(コミュニティ) | メディア(車パーツ) |
ユーザー数 | 65万ダウンロード(2018年10月時点) | ユニークユーザー50万人(2018年8月時点) |
調達金額 | 1.1億(2018年1月時点) | 2.5億(2017年12月時点) |
投資家 | 経営共創基盤(2018年1月時点) | フェムトパートナーズ(2017年12月時点) |
*CARTUNEはこの後、メルカリに追加出資を受けたようですね。