今回はモビリティサービスを比べてみました。
NearMe
運営会社は、2017年7月設立の株式会社NearMe。代表は髙原氏。
シカゴ大学経営大学院卒。2001年SAPジャパンへ新卒入社。
国内外の様々な業界の業務改革プロジェクトに従事。2012年楽天に入社。
物流事業の立ち上げ、 海外M&A案件などをリード。その後、グループ会社の執行役員として
日用品EC事業のP/Lマネジメントなどに従事。2015年からは米グループ会社の
副社長/取締役としてPMIや事業開発、仏グループ会社CEOなどを歴任。2018年1月から現職。
調べてみましたが、大きな資金調達のプレスリリースはなさそうですね。おそらくエンジェル投資家から調達し、PMFの達成を目指しているフェーズでしょう。
京急のアクセラに採択されています。
タクシー相乗りスタートアップのNearMe、京急アクセラの第2期採択企業に選出
「弊社の持つマッチング・アルゴリズムと京急グループが持つ既存モビリティを掛け合わせることで、新しい移動体験を創出することができる」と強調。
Plug and Play Japan主催のアクセラにも採択されていますね。
現在相乗り事業としてはタクシーの相乗りと、最大9人乗れるシャトルの相乗りを考えています。これらC to Cの事業は特にネットワーク効果が高いので、一気に認知度を広げていかなければなりません。そのため、C向けのマーケティングが重要です。時間帯と、エリアの組み合わせでターゲットを絞って、ある程度ユーザーを確保したいんです。ユーザーベースを増やすために効率的にドライブできる人が必要ですね。特に、0→1でサービスを作ってきた人の意見は非常に興味があります。マーケティングとして座組を考える人、そしてプロダクトを考える人、両方欲しいところです!
「タクシー相乗り」新たな移動手段となるか、NearMe実証実験を開始
新しくMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)領域の試みとして、同じ方向に行きたい人同士が見つかり、タクシーで相乗りできる「nearMe.」アプリの技術を活用することで、 市民にタクシーの新しい乗り方を提案するとともに、地域交通の利便性向上に寄与する可能性について検証するとのことだ。
なんと、ニッセイ・キャピタルのアクセラにも採択されています。どれだけアクセラに応募しているのだろうか。
なぜ、ここまでアクセラに申し込んでいるのか?
一つは資金調達ですね。プログラムに採択されたことで、ニッセイ・キャピタルから出資を受けることができました。あとは、企業との取り組みでシナジーがあることですね。Plug and Playの場合は世界26拠点を有しているので、海外展開する際に企業との連携などスピード感を持ってできると考えています。NearMeとしては、企業の母集団をいかに早く取り込んで、消費者が使ってくれるものを作るか、という戦略をスピード感を持って立てていくことが大事です。
資金調達が目的ということはもしかしたら、エンジェルからの調達はしていない可能性がありますね。アクセラは活用方法によっては、事業成長に寄与する可能性は大いにありますが、アクセラに採択された企業でラウンドを重ねている企業はそこまで多くないのが現状ではないでしょうか・・
ただ、他にもスタートアップ同士の横の繋がりができる点は良いですね。
参考までににニッセイのアクセラ情報→ニッセイのアクセラレータプログラム「50M」、第1期デモデイ――優勝は船舶のIoT化めざすライトハウス
CREW
CREWに関しては、こちらの記事を参考にしてください。
モビリティサービスサービス法的規制は
『堂々たる白タク配車アプリ』と評判の「CREW」を巡る論争が拓く未来
「国土交通省としましても『白タク』と思われるような案件があることはいくつかの個々に寄せられた情報から認識しています」としながらも「謝礼(の誘引)を禁止する文言については明示されているのがベストだが、特に方法までは指定していないので『CREW』の規約等に明示されていないとしても必ずしも問題とはいえない」という、歯切れの悪い返事。
また、C2Cビジネスに詳しい国税庁OBは、この問題について「いまの道路輸送法では、業としてCREW社のアプリのような『白タク』斡旋は、あくまで乗り合わせ、勧誘であるかぎりは適法とせざるを得ません」と説明しています。
簡単に言うと、一般人が業として、人を車に乗せて、お金をもらうことはNGということ。
NearMeは一般人ではなくタクシーが、CREWは一般人という違いがありますね。
モビリティサービビジネスモデル
ビジネスドライバー
送ってもらいたい人は、通常のタクシーを乗るよりも安くなるならきっと利用する人は増えるでしょう。そのため、送る人たちを多く集まる必要があります。アプリを起動し、いざ探そうとした際に、マッチングしない場合、もうそのアプリを使おうというモチベーションにはなかなかなりませんよね。
参入障壁
日本で言うと白タク問題はありますよね。NearMeは相乗りというコンセプトでタクシー寄りのサービス展開をし、大人プレイで攻めてますね。一方、CREWに関しては、既存のタクシー業界をディスラプトしようと挑戦していこうという気持ちが伝わってきます。
先行優位性
NearMeのようにタクシーと連携する場合は、先行優位性はありそうですね。タクシー会社があれもこれも同様のアプリを導入するとは思えません。
フリークエンシー
フリークエンシーはそこそこ高そうで、LTVは非常に高そうですね。
モビリティサービス総括
NearMeとCREWは切り口は若干異なりますが、最終的にはCtoCサービスへの展開、そして、リアルタイム行動データを蓄積し、広告などの様々な分野に活用していくことでしょう。